2006年04月01日

(by 塩手勝久)変革[5] 変革は起こすより定着が難しい(2)

Business Design

 その1からの続きです。特にこのテーマが企業内(あるいは組織内)で生じやすい分野としては、「常時意識させる仕組みが存在しない」あるいは「仕組みが機能しなくなる」ところで発生します。これは今回のテーマである「環境マネジメント」や、私が今同時に取り組んでいる、食品衛生管理(食品安全マネジメントともいう)もそういう分野です。

 仕組みをいくら作ったところで動かすのは人です。特に責任者が入れ替わった時に、同じレベルの想いや使命感を持っていなければ、同じ活動にはなり得ないということを十分に実感してきました。もちろん、「やりたい!」という想いの次には、「やれる!」という能力がないとダメなのですが、能力の前には「想い」がなければやはり難しい・・・そう感じています。 

 ということで、前回の続きに戻ります。「想いを持った人へ引き継ぐ」ための、「新しい体制へのチャレンジ」です。


■新しい体制へのチャレンジ

 星野リゾートには、そもそも目指す8つの組織文化があります。

 □星野リゾートの目指す8つの組織文化 ※社内では、Gan-Ho(ガンホー)と呼ばれている
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 [1]社員がハツラツと楽しく仕事をしている
 [2]決められた仕事以外の判断をどんどんしている
 [3]自分で仕事と目標をコントロールしている
 [4]自分に必要な能力や技能を身につけようとしている
 [5]目標達成のために何をすべきかを自分で判断し行動している
 [6]職場のチームで経営判断し改善内容を決定している
 [7]判断ミスや行動ミスが頻繁に起こっている(但し、繰り返さない)
 [8]チームプレイヤーとして行動している
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 特に、[7]で挑戦したときのミスは許容しようというのが、チャレンジしていけるベースになっています。

 これらの要素を考えると、「自ら考え自ら決定する機会を提供する」ことがまずは重要だと考えています。人から与えられた仕事は、そもそも楽しくありません。自分で考え自分で決めるからこそ仕事は楽しいのです。ということで、この社内文化を反映できるように「公募方式」を取ることにしました。(当初の引き継ぎではこの目指す組織文化を反映できていなかったので、そこを修正しての2回目のチャレンジでもありますが・・)

 ただ組織規模から環境専任者としてのポジションは難しく、配属された中で通常の仕事を遂行しながら「組織横断型プロジェクトリーダー」になります。とはいえ、対象施設においては責任とともに権限を持つ立場になり、やりがいは十分にあります。しかも、その施設のトップである総支配人がきちんとコミットする体制です。 

 兼任という部分ですが、今や私自身も環境専任ではないですが、実際やってみると複数業務をこなす方が視野が広がるし、社内ネットワークも広がるしで相乗効果は大きいものなのです。

 この公募方式ですが、4月からの新組織の配属発表後(当社では3月上旬)に、各部署代表の環境委員(社内ではZERO委員と命名)として立候補をまずはしてもらいます。そして、そのメンバーを集めた4月の最初の会議で、全体責任者への立候補をしてもらい決定します。このように、2段階の立候補を経て決定します。これは正式配属される入社2年目以降のスタッフ全てを対象としています。


■環境責任者の役割を分割する

 それと前回の反省点としては、環境全体分野を網羅するには広すぎて一人でフォローするのは物理的に困難になりやすいということです。そのため、我々の目指す環境活動は5つの分野に分かれているため、5つに分けて責任範囲を限定し管理しやすくします。5人のリーダーとその中に総責任者がいるということになります。(以下がその5分野です)

 □5分野に分かれる環境活動
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 [1]全体のマネジメント(全体最適化を図る--研修・法規制対応・Web等)
 [2]食品関係     (食材購入・生ゴミリサイクルの実施)
 [3]廃棄物      (生ゴミ以外のゼロエミッション、客室アメニティ等)
 [4]エネルギー・水  (省エネ・節水等)
 [5]グリーン購入   (環境に配慮した仕入れ全般)
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 ※[1]は全体最適化の役割なので、[1]の責任者が各施設の"総責任者"となります。

 この5人のチーム体制はもう一つ別の意味を持ちます。実は環境マネジメントに関わる業務は、孤独な作業でありメンタル的にもかなりきつい側面があります。そういう時に同じ方向を目指し支え合える仲間は重要であると考えているためです。

 過去環境志向で入社したスタッフへは環境の業務へ関わる機会を提供できずにおり、なんとかしたいという想いがずっとありました。この新しい仕組みによって、「想いを持ったスタッフ」へ引き継ぎも可能となりますし、目指す組織文化も反映できると考えています。

 これも新しいチャレンジなので当初はいろいろと問題が出てくると思いますが、3年ぐらいでうまく変革を定着させる仕組みへ進化させていきたいと思っています。

 こちらは動き出してから、また続きを書くつもりです。

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  塩手勝久  (株)星野リゾート
    環境マネジメント担当
   zero@hoshinoresort.com
 「星野リゾートの環境への取組み
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投稿者 writers 19:49 | コメント (0) | トラックバック (0)

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